2015-12-01から1ヶ月間の記事一覧

人文社会系の適正な規模とは(続き)

昨日に引き続き、今度は大学院段階における専攻分野別構成をみてみよう。資料は引き続き、「教育指標の国際比較」(平成25年)による。なお、大学院段階については、独の数字はないので、露の例を引く。 日本 英国 仏国 露国 韓国 人文・芸術 9.2 11.4 28.4 …

人文社会系の適正な規模とは

人文社会系の学部の廃止・転換に関する文科省の通知についてどのように考えたらよいのか。この問題を考えるための基本的な事実を確認しておきたい。 文科省の通知とは以下のとおりである。 「人文社会科学系学部・大学院については、18歳人口の減少や人材…

21世紀のHumanities(続き その2)

「21世紀のHumanities」に関連して。 文科省の高等教育政策に問題がないわけではないけれでも、やはり、日本の人文学の弱さがどこに起因するのかを反省し、進むべき方向性を確認しておくことは、大事なことだと思う。 この問題を考える手がかりとして、ここ…

21世紀のHumanities

昨日、私の所属する大学院が主催する「21世紀のHumanities」というタイトルのシンポジウムに、シンポジストの一人として参加した。時間がたりなくなり、結局、自己紹介の後は、フロアからの質問一件に対する回答しかできず、シンポジストとしては面目ない次…

有色の聖母を見る(21世紀のHumanities 続き)

「なぜ、クリスマスを祝うの?」 「お祭りだから。」 「一体、何のお祭り?」 「キリストが誕生したことの。」 「なぜキリストが生まれたことを祝うの?」 「救い主だから。」 「あなたはキリストが救い主だと信じているの?」 「いや、信じているわけではな…